与那国のシンボル!立神岩

与那国のシンボル!立神岩
  • アクセス:与那国空港から車で約5分、久部良港から車で約20分
  • 駐車場:無料、トイレあり(古い展望台の近く)
  • 入場料:無料

立神岩(たちがみいわ・トゥンガン)

与那国島のシンボルとなっている立神岩は与那国の南東の海にそびえ立っています。
長い長い年月と自然の力によって作られた立神岩に波が打ち寄せしぶきを上げる姿はとても迫力があり圧巻させられます。
立神岩を見ることができる展望台は二つあります。より近くで見ることが出来るのは、新しくできた「立神岩展望台」です。すぐ真下に見ることができます。立神岩の迫力に魅了され、ついつい展望台から身を乗り出しすぎないようお気をつけくださいませ。

立神岩は名前にもある通り「神の岩」と言われていますが、それにまつわる伝説があるのでご紹介します。

立神岩の伝説

昔、与那国島には2人のとても仲の良い若者がいました。1人は身体つきががっしりして乱暴者、もう1人は顔立ちが綺麗で華奢な心優しい若者でした。優しい若者が外を歩けば島の女の子たちがたくさん寄ってくるほどモテモテだったが、優しい若者はその女の子たちに丁寧にわびて、いつも1人ぼっちの乱暴者のところへと行くのでした。そして2人は月を眺めながら語り、肩を並べてお家へ帰るのでした。

与那国島の南側は断崖絶壁になっています。その絶壁には冬になると海鳥が巣を作ります。村人たちはこの時期に海鳥の卵取りをするのが楽しみになっていました。
ある日、乱暴者が優しい若者の家を訪ねて、一緒にトゥンガン(立神岩)に登って海鳥の卵を取ってこようと誘いました。
優しい若者は危ないからやめろと止めますが乱暴者は言うことを聞きませんでした。結局2人はトゥンガンへ向かうことにしました。トゥンガンを目の前にして優しい若者は怖じけづいたが乱暴者は気にせずどんどん上へ登って行きました。
最初はためらっていた優しい若者も、岩にしがみつくようにして登って行きました。そしてとうとう頂上にたどり着きました。2人は手を取り合って喜びました。海鳥の卵をたくさん集めてさあ帰ろうとした時、足元の岩が崩れてうっかり縄を落としてしまいました。
乱暴者は心配することはないと言って、岩を降り始めました。しかし途中で手を滑らせてしまいます。乱暴者は「大丈夫だ!きっと助けに来るから待っていろ!」と叫びながら、真っ逆さまに落ちていきました。優しい若者は岩の頂上で泣き叫びながら、昔のことを思い出しました。

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ひ弱だった優しい若者はいつも他の子供にいじめられてばかりいました。そんな時はいつも乱暴者が助けてくれたのです。大人になると乱暴者は村人に嫌われ、自分は女の子たちにモテるようになりました。でも子供の頃から優しい若者のことを気にかけてくれた本当の友達は、実は乱暴者だけだったのです。


泣き疲れて眠ってしまった優しい若者は夢を見ました。夢の中で大きな海鳥が優しい若者の頭上を飛んでいました。海鳥は「待ってろ、今助けてやるからな。」と叫びました。その鳥の目はどこかで見たことがあるような目をしていました。そして優しい若者が目を覚ますと、そこはトゥンガンの頂上ではなく地面の上だったのです。 [END]

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